M109 おおぐま座の銀河
昨夜は19時頃に晴れているのに予報では1時間ぐらいで全面曇りになるとのこと。
なので夜遊び出動をあきらめていたら、23時になってもお星さまキラキラ・・・完全に騙された(苦笑)。
週末まで天気悪そう・・・。
今回もノイズ比較。
左側が元画像からのトリミングのみ、右側はノイズ低減した後みゃおさんのアドバイスを受けて若干の手直し。
ノイズ低減効果は万能の妙薬では無いものの、少しは見られる画像になったか?
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お天気いかがですか?関東はがっつり降ってます…
ノイズ処理、あとはガイドが一定方向へズレてゆくことに起因する「直線状のノイズパターン」をどう軽減するかですね。何も手を加えないオートガイドに付きまとう、誰もが通る問題点。極軸設置のズレ、機材のバランス崩れなどが原因です。ノイズリダクション処理でも消えませんから、撮影時に工夫しなくてはなりません。
御存じかも知れませんが、よく知られた効果的な方法はディザリング撮影です。下の吉田さんのサイトに詳しく解説されてます。
https://ryutao.main.jp/tips_howto35.html
ハードウェア的に実現できない場合は、一定枚数撮影する毎に、手動でほんのちょっと赤緯・赤経の微動を動かし(数ピクセル程度)、構図をランダムに変えてあげると良いです。上のM109では40枚撮っているようですから、4、5枚撮影ごとに動かす、といった感じですね。(手動で行うには少し根気がいるので、ひとコマごとに自動で構図を変えてくれるのが上記のディザリングという機能。)これをすることで直線状のノイズパターンが嘘のように消えます。
投稿: みゃお@ほんのり光房 | 2023年3月23日 (木) 14時47分
みゃおさん、こんばんは
いつもアドバイスいただきありがとうございます。
いわゆる縮緬ノイズ解消にディザリングが有効だという事は聞いています。
ただそれ用にソフトが必要だとか、カメラコントロール用に機材が別途必要だとか聞くと、ついつい面倒が苦手で億劫になり、今に至るまで放置している次第です(苦笑)。
極軸設定が適当にズレていると、オートガイドでズレの修正をするのだから、ディザリングと同じ効果になるのでは?
と、軽く考えていたこともあるんですが、そういう事じゃないんですね。
投稿: 悠々遊 | 2023年3月23日 (木) 20時31分
撮影した数十枚をステライメージなどで位置あわせしたとき、全てのコマでぴったり一致したことはありますか?全コマ数ピクセル以内のずれに収まってるならセッティングやガイドは優秀で、位置あわせ不要でコンポジットが完成し、縮緬ノイズも出ないはずです。でも多くの場合、一定方向に少しずつずれてしまってませんか?今回のM109はいかがだったでしょう?最初と最後でどちらにどれだけずれましたか?この量があまりに大きいとディザリング使ってもごまかせなくなります。
オートガイドはあくまでガイド星を(なるべく)同じ位置にする動作であって、ひとコマ露出内の最初と最後で1、2ピクセル程度のズレが生じても視認できないし、オートガイドで修正できないレベルなんですよ。シーイング悪いとそれだけで数ピクセルの振れ幅(修正のアソビ)が出てしまいますし…。で、数十枚積もり積もると何十ピクセルもの縮緬になってしまうんです。
ほとんどのオートガイドはガイド星の絶対位置を覚えて強引に戻してくれるのではなく、直前の「相対位置」に対してずれたぶんを戻してるに過ぎません。修正タイミングごとにほんの少しずつ位置ずれが蓄積され、最終的に一方向へずれる結果になります。ガイダーの向きとカメラの向きが少しずつ変化してしまう構造的エラーや、天頂以外では大気補正が原因になってしまう場合もありますね。
投稿: みゃお@ほんのり光房 | 2023年3月23日 (木) 21時48分
みゃおさん、おはようございます
「ほとんどのオートガイドはガイド星の絶対位置を覚えて強引に戻してくれるのではなく・・・」
いや、まさに強引に戻してくれるものと思い込んでました(苦笑)。
その割にコンポジットではX軸Y軸とも位置ずれが生じているのはなぜなんだろうと、ぼんやり思ってたところです。
逆にそういうズレが(自動的に)あるなら、それがデザリング効果になぜならないのか、ともぼんやり・・・。
結局、ある一定方向のズレだけだから縮緬ノイズが生じるのであって、それと交差する方向にズレを生じさせるのがデザリングという事なんですね?
2次元で考えなきゃならないところを1次元で理解してたわけか・・・。
M109ではないのですが、先日撮った別の画像から2分露光32枚の内、最初と最後のコマをコンポジットし、一部トリミングしたた等倍画像を作りましたが、ざっと南東から北西に向かってずれていました。
http://syasin-nikki.way-nifty.com/photo/2023/03/post-dfee95.html
極力コストをかけずデザリングできないかちょっと考えてみます。
投稿: 悠々遊 | 2023年3月24日 (金) 08時59分
ズレの画像、ありがとうございます。多少のふらつきはあれど、だいたい直線的なずれが生じている、ということですよね。このときの「ふらつき」を「ちりめん」と表現しているのだと思いますが、問題はそのふらつきではなく、「平均的に見れば一定方向にむかってずれてしまう」という点です。
ひとつのピクセルが発するダークノイズは、実はランダムではなく似たような値になる傾向にあるため、それがコマごとに一定方向に向かってしまうとコンポジットしたとき平均化されず、一方向に向けて紙やすりをかけたようなパターンが大量発生します。最初の位置に対してあらゆる方向にランダムにふらついてくれるならディザリングになり得るのですが、大抵はそうならないんですよ。
下は昨日の悠々遊さんのM109中心200ピクセル四方を拡大反転したもの。赤矢印で示したように、ノイズの移動方向と移動量があらゆるところに見られます。これを何とかしなくては何をやってもノイズパターンが減らない訳ですが…この先は悠々遊さん次第ですね。
https://kuusou.asablo.jp/blog/img/2023/03/24/670386.jpg
投稿: みゃお@ほんのり光房 | 2023年3月24日 (金) 09時41分
みゃおさん、早速にコメントありがとうございます。
先ほどからネット検索していて、↓の記事に心惹かれているのですが、
https://m-lambda.blogspot.com/2019/12/phd2-apt.html
APTの入手にはPayPalでの支払いという未知の領域が待ち構えていたり、使ってる赤道儀の違いからケーブル類を新たに調達する必要があるのかとか、全く知識が無いので次第に面倒臭さが募ってきて困ったものです(苦笑)。
投稿: 悠々遊 | 2023年3月24日 (金) 10時49分