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2020年8月 3日 (月)

観望会におけるコロナ対策

8月1日に、5か月ぶりの天体観望会を開催しました。

新型コロナの禍中という事で、事前の検温とマスク着用は公園事務所から言われていましたが、天体観望にはもう一つのハードルがありました。

天体観望会(観測会・観察会)をされている方は身をもって実感されていると思いますが、観望会で使用したアイピースはレンズが油で汚れているので、終わった後でクリーニングされていますよね。

私自身は普段からメガネ派なのでアイピースが油汚れすることは無いのですが、観望会では参加者がアイピースをのぞき込むとき、まつ毛がレンズに触れることがあり、どうしてもまつ毛についている皮脂油がレンズに付いてしまうんですよね。

今話題の新型コロナウイルスは口や鼻からの飛沫感染だけではなく、粘膜もある眼からも感染してしまうと言われています。

観望会で不特定多数の人がアイピースをのぞき込むことで、レンズとまつ毛を通して感染することも絶対ないとは言い切れないわけですよね。

天体観望会でクラスター発生なんてなったら一大事です。

そこで、8月の観望会はPCカメラとパソコン画面、あるいは一眼レフのモニター画面を使っての電視観望というスタイルを取りました。

画面に映し出された天体を複数人で同時に見られる、一緒に画面を見ながら解説が出来るなどのメリットがある反面、モニターに映し出される像を見ることでビデオ動画を見ているような感覚になり、ライブ感というかリアル感に欠けるところも感じました。

もうひとつ、これは慣れもあるのでしょうが、望遠鏡を操作するうえで、対象導入の最終段階でアイピースではなくモニター画面を見ながらの微調整に、一種のもどかしさを感じたものです。

導入のときだけアイピースを使い、導入後に電視観望に切り替えるのも一つの方法ですが、今度はアイピースとPCカメラの同焦点という問題が出てくる場合があります。

観望会が終わった後、何か他に対策はできないかと浅智恵を絞っていたら、ふとひらめいたものがありました。

マスク代わりのフェイスシールド、フェイスシールドに倣ったアイガードは?

例によって得意の簡単紙工作の出番です。

用意したのは、プリント用紙の袋に入っている厚紙ボール紙、100均で買ってあったプラ板の残り、同じく100均のクリップ、工作用に100均の円切りカッター、普通のカッターナイフ、スチール定規、以上。

Issiki

厚紙を6x12cmに切って真ん中で折り曲げ、円切りカッターで直径4cmの穴をあける。

プラ板を5cm四方に切って厚紙に挟み込み、クリップで留める。

完成。

Kannsei

これを参加者に1枚ずつ配り、各自アイピースに当てて覗いてもらう。

Siyou

観望会終了後は回収し、プラ板だけ台所洗剤を溶かしたぬるま湯にしばらく漬けてから水洗い。

材質が柔らかいプラ板なので傷が付いてくれば交換、または硬質のアクリル板の薄いので作るのがいいかも。

これならアイピースを使っての観望ながらコロナ対策になり、アイピースの皮脂汚れも防げる・・・。

果たしていいアイデアか、それともやはり浅知恵だったか(笑)。

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コメント

アイガード、とても良い案だと思います。以下の長いコメントお許しください。

今は病気のため戦線離脱してますが、30年ほど年間何十回もの観望会の陣頭指揮を執ってました。アイピース汚れはコロナ禍に関わらず気になります。観望会専用アイピースを用意してましたから汚れること自体は構わないけれど、目の疾患やインフルエンザなど媒介してしまう恐れがあります。小さい子はアイピースを握って見る傾向もありますね。

悠々遊さんのアイガードの場合、手が震えるお子さんや高齢者がうまく使えないケースが出そうです。支えがないところでアイピースにあてがうのは困難かと。あと、プラ板による鮮明度低下も気になります。

ようは目が接眼部に直接触れなければいいので、近年流行りのポップアップ見口を使い捨てにできればいいんですよね。悠々遊さんの案を改変して、被せてしまうのはどうでしょう?いま即席で作ったのを下に載せましたのでやってみてください。(下書きもせずハサミで切ったので荒いのはご容赦を。)右手が使えない私の工作でも10分でできました。見口はもちろん穴を開けなくてはなりませんが…省略(笑)。必要ならアクリル板も内蔵できます。

http://kuusou.asablo.jp/blog/img/2020/08/04/5ace93.jpg

これを見る時にアイピースにスポッと被せます。アイポイントに合わせる必要があるため、アイピース側にも紙を巻くなど必要かも。あと、スタッフ全部の望遠鏡でできるだけ同じ径の接眼にする等の工夫も要りますね。いっそ、3Dシアターで使われるような紙製の伊達メガネ(フィルター無し)を付けさせるという手もありかも。

こうした話し合いは全国的に必要だと思うので、どんどんしてゆきましょう。

みゃおさん、こんにちは
ご指摘とアイデアありがとうございます。
そうなんですよね、片手でアイガードを持つことになるので、そこが欠点なんです。
子どもたちにこれを渡すことは考えていません。
どのみち本来の使い方でなく、おもちゃにして壊すか失くすことは予想できますから(苦笑)。
大人だけに渡して、保護者が横から持って子供に覗かせることを想定していました。
アイピースに被せることも考えたのですが、スタッフそれぞれが自前の機材を持ち寄っているので、メーカーもサイズもバラバラ。
それぞれに合うサイズを複数作って配ることは現実的ではないように思い、また、同じアイピースをスタッフが持つことも(たとえ安価なPLタイプとしても)、難しいかなぁ。
・・・みゃおさんのご指摘から、いま逆転の発想を思いつきました(笑)。
近いうちに形にしてみます。

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