« 今日の太陽2020/8/4 | トップページ | 今年二度目の撮影ご対面 木星と土星 »

2020年8月 5日 (水)

天体観望用小物 第2弾

一昨日、天体観測会でのコロナ対策用に自作小物を紹介しました。

簡単安価に作れるという事で自己満足に浸っていたのですが、みゃおさんに痛いところを指摘されてしまいました(苦笑)。

自分でも作っていて気になっていたのが、この小物を使うとき片手が塞がってしまうのと、うまくアイピースに当てられるかという事。

もうひとつはプラ板を通して見ることで天体像の質の低下です。

プラ板は柔らかい素材なので傷が付くと尚更透明度が下がる。

みゃおさんからのアドバイスで、ふと思い出したことがありました。

そしてそこからひらめきが(笑)。

今回も紙工作ですが、前回よりは少し工程が増えます。

材料は厚紙、トイレットペーパーの芯、100均のウレタン?シートの残り、接着剤と両面テープも100均で買ったもの。

今回はPL32mmアイピースを使い作成します。

1)事前の部材切り出し

トイレットペーパーの芯を半割に切り、さらに円周に沿って20mm幅にカットしたものを3枚用意しました。これを厚紙テープと呼びます。

ウレタンシートは長さをアイピースの円周分、幅は20mmとして1枚。これはウレタンテープと呼びます。

厚紙は70mm角を1枚切り出し、直径25mmの穴をあけます。これは台紙と呼びます。

厚紙から70mmx60mm角を1枚切り出し、直径10mmの穴をあけ、穴の周囲10mm幅を黒く塗ります。これがアイガードになります。

厚紙から別途、5mmx70mmを4枚、10mmx70mmを2枚切り出します。

Aig1

2)筒の作成

ウレタンテープの端に厚紙テープを1枚両面テープで繋ぎます。1~2cm重ねて貼っておけばいいでしょう。

ウレタンテープを内側にしてアイピースに巻き付けます。きっちりではなく少し緩めに巻くのがいいでしょう。

厚紙テープの残りは、補強のため外側に貼り足して筒の完成。

Aig2

3)台紙と筒を接合

ここがこの工作の一番の肝。台紙の中心と筒の中心を慎重に合わせて接着します。

Aig3

4)台紙のスライド枠の作成

厚紙5mm幅を2枚、10mm幅を1枚、長辺の片側をそろえて貼り合わせたものを2組作ります。

5mm幅の面に接着剤を付け、台紙の両端に貼り付けます。

Aig4

これでほぼ完成。

台紙とアイガードの四隅を安全のためカットし、台紙の枠に沿ってアイガードを差し込みます。

差し込み方向を間違わないよう、矢印を付けておきます。

Aig5

Aig6

アイガードの穴を10mmとしたのは、アイピースを覗き込むことに不慣れな子供たちが、斜めから覗き込んでブラックアウトを起こさせないよう、わざと見口を小さく絞り込んだためと、接眼レンズに眼を近づけすぎないようにすることでコロナ対策としました。

アイピースのレンズから距離をとることでレンズの皮脂汚れを防げるなら、プラ板のバリアは不要なので素通しの穴でいいでしょう。

ただ、アイガードに眼(まつ毛)が触れることに変わりはないので、アイガードの方は参加者個々に配りたいし、強度性の問題もあるので、台紙部分も含めここはプラ板か、それに代わる強度の素材で作り、回収・洗浄して繰り返し使うのがベターでしょうね。

ただそうなると穴あけ加工をどうするか・・・電動ドリルの出番かな・・・なにしろ不器用ものなので紙工作以外自信がありません(苦笑)。

Aig7

ともかくも、これでアイガードを差し込んだ後は両手が空き、安定して観望が出来ますよね。

今また自己満足に浸っていますが、果たして評価のほどは(笑)。

« 今日の太陽2020/8/4 | トップページ | 今年二度目の撮影ご対面 木星と土星 »

コメント

痛いところ突いてしまい本当にすみません>_<;; 海より深く反省…

今度の小物も素晴らしい!スライド式とはよくぞ考えましたね。手で持つ必要がないのは大きなアドバンテージでしょう。扱いが簡単なほど、触る操作が少ないほど、感染リスクが低くなります。

まつ毛は平均8mm程度、ほとんどの方は15mm以下に収まると思うので、プラバン使わない方式ならアイポイント20mm程度のアイピースが必須と考えられます。見口がこの距離をうまく保ったまま固定できればいいのですよね。

定型牛乳パックの加工を考えていたのですが、他に定型なものとして紙コップを思いついたので、先に試してみました(下URL)。最近は大きな量販店行けば多様な紙コップがあるので、径の異なるアイピースでも丁度よいものがあると思います。単純に被せただけですが、側面にテーパーが付いてるため簡単には抜けません。あとは底面に穴を開けたり、悠々遊さんの黒塗り見口パーツを貼り付ければOKです。

http://kuusou.asablo.jp/blog/img/2020/08/05/5ad27f.jpg

みゃおさん、こんにちは~
いえいえ、痛いところを突いてもらうおかげで、アイデアがまた浮かぶというもの(笑)。
アイピースの筒の径は異なっても台紙とアイガードのサイズを統一しておけば、カード型のアイガード1枚でどの望遠鏡も見て回れる、というのが今回のウリでした。
そのため70mm角と、少し大きめの台紙サイズにしてみました。
紙コップを被せるというもの、なるほどアイデアですね。
一般参加の観望会では高性能&高価なアイピースを使うスタッフさんもいないでしょうから、おのずと種類もサイズも限られてくるし、1種類の紙コップで各望遠鏡に使いまわしできるかもしれませんね。

即興ですが、定型牛乳パックタイプも作ってみました(下記URL)。作り方は画像を見れば簡単と思います。ポイントは底板を残して取り付ける見口紙。半分が黒く、もう半分が悠々遊さんの黒塗り見口パーツと同一です。そしてこれはそっくりそのまま、悠々遊さんの今回の小物に被せることができます。(若干小さく作ってもらわないといけませんが…)つまり、「アイピースの径は異なっても台紙とアイガードのサイズを統一」というアイディアをそのまま活かす構造です。

定型牛乳パックはもれなく7cm四方なのですが、両目の間隔もだいたい同じです。だから7×14cmの見口紙は両目を覆うことになります。片側を黒塗りすることで、片目だけつぶることができないお子さんでも両目開けたまま見ることが可能です。また利目が左右どちらでも使えます。もうひとつ、この小物は全国どこでもご自宅で作ることができます。室内で事前学習しないタイプの観望会では工作スペースや材料調達が問題になりますが、各自で作ってきてもらえば最小限の労力で済みますね。参加意識やコロナ予防意識も高まるというものでしょう。

http://kuusou.asablo.jp/blog/img/2020/08/05/5ad2c9.jpg

牛乳パックは7cm角!? そうだったんですか。
なるほどこれなら被せるだけだから、スライド枠の工作も省けますね。
次々アイデアが浮かび、なんだか楽しい(笑)。

正方形の紙パックはどちら向きにも並べられ、7×7cmは50平方cmに近く、高さ20cmを掛ければ1リットル容器になります。牛乳パックの種明かし!(笑)

書き込み有難う御座いました。(レスは、当該記事のコメント欄に付けさせて貰いました。)

其れ専用の物では無く、身の回りに在る物を利用して、全く別の物を作り上げる。「凄いなあ。」と感心してしまいます。子供の頃、学研の「〇年の科学」の付録だった天体望遠鏡を夢中になって作り上げたのが懐かしい思い出ですが、如何せん発想力が希薄なもので、身の回りに在る物を使って・・・という事は殆ど在りませんでした。中年になって以降、DIYを時折する様になり、工夫する癖が少しは付きましたが、悠々遊様には遠く及びません。

giants-55さん、こんにちは~
安価で手に入る市販品があれば、不器用者なので迷うことなく購入となるんですが、あいにくこういう小物は無くて作るほかなかったんですよ。
天体望遠鏡を使う人口が多くない、市場が小さいという事で、有っても単価が高くつき、年金暮らしではおいそれと手が出ません(苦笑)。
幸い時間だけはありますから、アイデアをもてあそびながら、時間をかけてコツコツと、でやっています。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 今日の太陽2020/8/4 | トップページ | 今年二度目の撮影ご対面 木星と土星 »