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2020年7月23日 (木)

ミクロ画像の処理手順~備忘録

曇り時々雨・・・厚い雲が垂れ込めています。

ミクロ画像のストックもあとわずかになりました。

この機会に最近のミクロ画像の処理手順を備忘録として残しておきたいと思います。

使っている顕微鏡は生物顕微鏡というタイプで、光源はLED光による透過光が標準です。

以前は反射鏡で自然光を取り込むものや、白熱球光源のものが主流でしたが、観察対象に光を集めて使う構造から一緒に熱も集めてしまい、観察や撮影に時間をかけすぎているうちに観察対象が乾燥してしまう難点がありました。

白熱光源の熱の焦点を観察対象からずらす特殊な方法も有るようですが、これが結構手間と技術を要するようで、顕微鏡観察の機会の多い一部の人たちの間でしか普及していなかったのではないかと思います。

その点LED光源は熱の発生もずっと少ないため、スライドグラスとカバーグラスの間の水滴が観察中に干上がってしまうという事はまずありません。

閑話休題。

スライドグラスの上に撮影対象を置き、カバーグラスを載せ、明るさを調整、ピント調整と進めて撮影。

デジイチの設定はホワイトバランスはオート、絞り優先で撮影しています。

Mikuro_sanpuru

次にそのピント、明るさのまま観察対象からスライドして、何も見えない位置でも撮影します。

この何も見えない位置での撮影画像を「補正画像」として使います。

Hoseiban

光の当たり方の片寄りやレンズに付いた取り切れないゴミや汚れをキャンセルするためのもので、天体撮影におけるダーク/フラット補正・ホット&クールピクセル除去と似たようなものでしょうか(笑)。

観察対象画像と補正画像を減算で処理すると、こうなります。

Enzan

これをネガ反転。

背景の緑っぽい色もキャンセルされています。

Hanten

レベル補正していきます。

Hosei

ま、根がズボラでいい加減ですから、とことん追い込んでいくことなく自己満足(苦笑)。

これに、別途用意してある「視野枠gif画像」をコンポジットし、

Siya

最後にデータを入れて完成としています。

花びらの撮影では補正画像を使うと、却って崩れた画像になってしまうので、この手順は省略して直接レベル補正していきます。

さて、上記の画像は7月19日に採取,撮影した花粉の400倍画像ですが、どんな花の花粉でしょうか?

答えは明日ブログにアップの予定です。

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