« 2019年3月 | トップページ | 2020年1月 »

2019年9月

2019年9月23日 (月)

「さん」付けと「くん」付け、その差って何ですか?

しばらく前に、ニュースでどこかの学校だったか、上から目線の印象がある「くん」付けをやめて、男女年齢にかかわらず「さん」づけにする・・・と言う記事をみたように思います。
とつぜんこんなことが頭に浮かんだのは、今朝の散歩を終えて朝シャワーで汗を流しているときでした。
 
以前勤務していた小さな会社に途中入社した時、社長は社員を「さん」付けで呼んでいましたが、社長より年長の古参社員で社長の片腕の方は、男子社員を「くん」付け、女子社員を「さん」付けでした。
途中入社ということもあり、社員のほとんどが私より年下。
しかしもちろん全員が先輩なので私も皆さんを「さん」付けで呼んでいましたが、数年後に役職が付いてしばらくした頃、試しに役職のない先輩社員を「くん」づけで呼んだところ、ある男子社員から「こっちはそっちが後輩でも年上だからさん付けで呼んでいるのに、こっちをくん付で呼ぶのは失礼だ」と、猛抗議を受けたことがあります。
あまりの剣幕にびっくりしていたら、彼より先輩の社員から「彼はそういうところを気にするナイーブなところがあるから」と、とりなしをしてもらいましたが、「いやいや、おっしゃるとおり」・・・その後は新入社員に対しても「さん」付けで通すことにしました(苦笑)。
 
もともと「さん」は「様」から転化したもので、「くん=君(きみ)」は王族を呼ぶときの尊称、とどちらもルーツは相手に対する尊称だったと思いますが、時代とともに変化してきて、今は目下には「くん」付けが社会に定着してしまった感じがあります。
しかしだとすれば、男性に「くん」付け、女性に「さん」付けでは女性の方が目上?
また、年齢が近く親しい間柄では「くん」付けだったり、単に名前だけで呼び合ったりする一方、「さん」付けにはちょっと距離がある相手に(失礼が無いように)使うといった印象もあります。
現代社会における「くん」と「さん」の違いって、何なんでしょう。
皆さんはどう使い分けておられるんでしょうかねえ。
 
戦前戦中にごく親しい間柄では相手を「貴様」と呼ぶこともあったようです。
「貴い」と「様」をくっつけているからには、相手を相当に尊重しているはずで、歌にも「貴様と俺とは同期の桜」というのがあります。
一方軍隊では上官が部下を怒鳴りつけるときにこれを使ったとも聞きます。
現在では後者、つまり相手をののしるときに「きさまー!」と使っているようで・・・相手を尊重するどころか怖いですねえ。

« 2019年3月 | トップページ | 2020年1月 »