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2013年9月 7日 (土)

親の罪で子供を罰するな

遺産相続を巡る裁判で最高裁判所は、婚外子差別は違憲との判断を下した。裁判官14人全員一致の結論とのことだが、こんな当たり前の結論を出すのに法の番人たる裁判所がいつまでかかっていたのか、怠慢と言うほかない。

親が一夫一婦制という規範を破った結果、生まれた子供が法的に差別を受けるという、いわば親が犯した罪で子供が罰せられるような事は、おかしいと思って当たり前だが、そんなおかしい法律が今までまかり通ってきたのは、日本が未だに前近代国家だと世界に公言しているようなもの。

未だに一夫一婦制や家制度に基づく法律婚主義の崩壊を危惧する向きがあるようだが、そもそもそんな制度が法律で厳しく義務付けられたのは、たかだか明治以降ではないか。

それまでの日本では一夫一婦制よりも家制度のほうがはるかに重要性を持っていたことは確かであり、将軍家の世継ぎ確保のための大奥では、それこそ本妻の他に幾人もの妾が同居していたのは紛れもない事実ではないか。

将軍家だけではない。大名家では世継ぎが産まれなければ御家断絶、それ以下の武士でも家名断絶という厳しい結末が待っており、家を守る為には一夫一婦制など建前でしかなかったはずだ。それほどに家制度は大事だったと言えるだろう。
武士階級以外でも地位や財産を持つ者たちは、家督や財産を譲り渡す男子を確保する為、妻以外の女性に子供を産ませるのにどれほどの罪悪感があっただろうか。

昭和一桁よりも年配の人たちの中には、浮気は男の甲斐性といって憚らない人もいたが、それはそんな家制度に縛られていた時代の、歪んだ名残りなのかもしれない。

明治維新後の西洋化の過程で、それまでの家制度存続(本音)と、西洋から持ち込まれたキリスト教思想に基づく一夫一婦制の厳格化(建前)との折衷案のような形で、現在に続く民法になったのではないだろうか。本来両立し得ないものを法律で縛れば綻びができるのは当然と言えよう。

一夫一婦制や法律婚は意義のあるものであり、法律で守られるべきものだと思っている。しかしその第一義は産まれてくる子供の親は誰であるか明確にする為であって、婚外子を差別する為のものであっては決してならない。
逆を言えば、子供を望まない男女間であれば、法律婚にこだわる必要は無いとも言えるだろう。

相続分与の一件だけでなく、親の世代の一時的な感情や成り行きの結果、生まれてくる子供が一生傷を背負い続けるような法律は、一切破棄されるべきだと思っている。

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コメント

書き込み有難う御座いました。

「その第一義は産まれてくる子供の親は誰であるか明確にする為であって、婚外子を差別する為のものであっては決してならない。」、「親の世代の一時的な感情や成り行きの結果、生まれてくる子供が一生傷を背負い続けるような法律は、一切破棄されるべきだと思っている。」という所に、特に共感しました。「現実」と「理想」との間の乖離が在るのは普通で、如何に良きバランスを取って行くかが大事で在って、其処に差別等の「悪意」を介在させてはいけない。親を選べない子供が差別される事は、特に在ってはいけないと思うし。

「法の下の平等」を謳い乍ら、現実には様々な不平等が存在している。飽く迄も個人的な思いですが、天皇制というのもどうかと考えている訳ですがchick、兎にも角にも一般レヴェルに於いて、改めるべき不平等は改めて行く必要が在ると思います。

>>giants-55様

おはようございます。
最近、気のせいか必要以上に「現実」にこだわり、「理想」を鼻先で嗤う傾向があるように感じます。(あくまで個人的な感情ですが、安倍内閣の菅官房長官の記者会見の雰囲気に特にそれを感じています)。
giants-55様も書かれているように、現実と理想は乖離しているからこそその間を埋める努力が必要だと思うのですが。
現実に従順で理想を恐れているのではないか、明治維新を向かえる前の時代のように、太平の世の居心地の良さに馴れ、底辺で苦しむ人の声が聞こえていないのではないか、そんな妄想さえ抱いてしまう息苦しさを感じます。

 この判決に対する評価については、悠々遊さんとは若干見解を異にする部分があります。確かに子供には罪はありません。おっしゃる通りです。ただ、悠々遊さんの『親が犯した罪で子供が罰せられる』というお言葉を借りれば、『親は罪を犯しても罰せられない、それを償ってもいない』ということが問題だと思うのです。
 婚外子を産む、婚外子を育てるというのは、(それがいいか悪いかは別にして)現在の社会の規範(さらにその規範が妥当かどうは別にして)からはずれたことなのですから、それだけのリスクを覚悟の上での決断であるのが当たり前だと私は考えます。刺青とかもそうですが、その結果どういうことがおきるか、ということをわかったうえでの行為だと判断します。あとで権利を主張するのはおかしいと思います。
 若造(といっても50近いですが)が生意気言ってすいません。まだまだハナタレ小僧です。気分を害されたらごめんなさい。
 まぁ、物事にはいろんな見方、考え方があるということで(笑。お酒とか飲みながら議論をかわしたいですね(笑。

 

>>いっこうさん
「親は罪を犯しても罰せられない」そうですよね。罰する法律が無いのですから。一方、婚外子のほうには遺産分配のほかに、つい最近まで外国生まれでは日本国籍が取得できないとか、戸籍表記に差別的な扱いがあったりと、明らかな「法による差別」が存在していたのですね。
「それを償ってもいない」というより、ほとんどの場合ハナから償う気などない人が結構いるように思います。本能のおもむくままに行動するのが自分の気持ちに正直に生きる事、と思い違いしているんでしょうかね。自分の気持ちに正直に行動した結果、婚外子問題だけでなく婚姻関係にある自分の妻(夫)や嫡出子にも、相当の苦痛を与えると言う事が想像できないのでしょう。
これまで世間も甘かったし、マスコミが面白半分に煽ったり助長している感も否めません。
倫理に外れたらリスクは当然。やってしまった以上はきっちり責任を取る、「出来ないなら倍返しだ」ってな法律は・・・政財界のお偉いさんに心当たりの方たちが多そうで、まあ出来ないでしょうね(笑)。

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