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2012年5月 3日 (木)

憲法のこと

 今日は憲法記念日。新憲法の施行から今年で65年だそうです。「だそうです」というのは、施行の年にはまだ生まれておらず、実感が無いため。

 さて、柄にも無く憲法のことなど持ち出したのは、どうもに疑問に思うことがあるから。

 日本国憲法第11条から第14条において、国民の基本的人権の保障と法の下の平等が、高らかに宣言されているが、現実は果たしてどうだろうか。本当に基本的人権が保障されているといえるのだろうか。本当に法の下の平等が実現されているのだろうか。

 国や自治体を相手の裁判で最高裁まで争われる事案を、テレビや新聞で見聞きするたびに「何か違うのではないか」と感じることがたびたびある。たいていは国や自治体勝訴の時にそれを感じている。特にそう感じるのは「裁量権は行政にある」として訴訟自体を棄却したときだ。訴訟する側は行政側の作為(または不作為)に対し異議があるから司法に判断を求めている、にも拘らず行政の裁量権だとして司法は自ら判断を放棄しているように見える。何故か。

 憲法は立法、行政、司法の三権分立を謳っているが、その一方で第6条で「天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する」とあり、2項で「天皇は、内閣の指名に基づいて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する」とある。また第79条で「最高裁判所は(中略)その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する」。さらに80条では「下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。(以下略)」としている。

 もうお分かりだろう。三権分立とは名ばかり。国会(立法)で多数を占める勢力が内閣(行政)を作り、その内閣が裁判所(司法)の任命権を握っているということを。これでは内閣与党にとって都合の悪い判断をする人物が裁判官になるはずが無い。極論を承知で言えば、立法や行政の提灯持ちはできてもブレーキ役を期待するほうが無理ということ。

 国会で多数の勢力ということは国民の総意、と単純にいえる状況ならそれも良い。しかし、いまや投票率が50%を下回ることも珍しくなく、さらに小選挙区制で死に票が半数近く占めることも有り得る状況下では、国民の25%以下の支持で国会の多数勢力が決まることがあるのだ。25%の意思で75%が不利益を蒙り、法の下の平等を侵害される状況を作り出したのは誰の責任か。もちろん、国民自身の責任である。無関心無責任という罪によって罰を受けているのだ。

 第12条の条文「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」。今こそ噛み締めたい文言ではある。

 最後にもうひとつ。今国会議員の間でしきりに改憲論議が取り沙汰されているが、第99条では「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とある。国民側から改憲論議が起きそれが熟成して改憲に至る過程こそが大事なのであり、「憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」立場の国務大臣や国会議員が主導するのは、明らかに憲法違反であり、本末転倒であると断言しておきたい。

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コメント

書き込み有り難う御座いました。(レスは当該記事のコメント欄に付けさせて貰いました。)

「国民の25%以下の支持で国会の多数勢力が決まることがあるのだ。25%の意思で75%が不利益を蒙り、法の下の平等を侵害される状況を作り出したのは誰の責任か。もちろん、国民自身の責任である。無関心無責任という罪によって罰を受けているのだ。」という部分、特に印象に残りました。「自分が投票した所で、何も変わらないよ。」なんぞと、然もしたり顔で話す人が居ますけれど、こういう人に限って法によって不利益な状況が生まれると、「国民無視だ!」等と騒ぎ立てるもの。投票は権利で在る一方、義務でも在る事を認識して欲しい。

「時代に合わない部分が出て来たならば、国民レヴェルで良く良く検討した上で、直すべき点は直しても良い。」というのが、自分の憲法に対する考え。「現行憲法はどんな事が在っても、一字一句変えてはいけない!」という考え方にもシンパシーを感じ得ないけれど、「憲法を大日本帝国憲法の様な方向に変えれば、全ての問題点が解決する!」みたいな“誇大妄想派”にはもっとシンパシーを感じ得ない。国民の中から「憲法を改正しても良いのではないか?」という声が徐々に盛り上がって来たというよりも、一部の国会議員達が妙な思惑から「憲法改正しないと、全て駄目になる!」といった危機感を煽り立て、其れに乗ってしまっている人達というのも少なからず居る様に感じます。

現憲法はよく出来ていると思っていますが、それでも完璧だとは思いません。現に三権分立を謳いながら、一方で立法>行政>司法の力関係を内在しているのですから。

ただ、改憲というと帝国憲法への回帰を声高に叫ぶイメージがあって、あまりいい印象をもてないのも事実です。

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