フォト
無料ブログはココログ

気になるサイト

« 今日の太陽 2010/3/14 | トップページ | 今日の太陽 2010/3/20 »

2010年3月14日 (日)

伝統的食文化って?

 鯨に続いてマグロも日本の食卓から消えるかもしれない・・・? 海洋資源の減少を理由に国際取引を禁止にしようという動きが、最近特に強まっている。我が日本は伝統的食文化の危機と捉え、国際社会に向けて必死にアピールしている、といったところだろうか。
 私も子供の頃は鯨肉を当り前のものとして食べていた世代だし、欧米を中心とする国々の口出しに対し、よその国の食文化に首を突っ込むな! と言いたい気分は十分に持っている。鯨やイルカを殺して食べるのは残酷で野蛮だ、と言う主張に至っては、だったら牛や豚や羊も同じ生命なのに、なぜ無関心でいられるのかと、逆切れしたくなる気分なのは私だけではあるまい。が、ちょっとだけ冷静に考えてみると・・・。
 伝統的食文化とは一体何だろう。仏教思想の影響で陸上の哺乳類をほとんど食してこなかった日本人にとって、沿岸で取れる魚や鯨類は貴重な動物性蛋白源であったのは間違いない。しかし、明治以降私たち日本人も哺乳類家畜を食用とする文化に馴染んできた。海洋性蛋白質への依存度は格段に減少したはずである。にもかかわらず、明治以降の技術革新と共に、捕鯨は沿岸近海から、遠洋漁業へと拡大していったのはなぜだろう。
 マグロにしてもそうだ。昔は赤味が上物とされてきたマグロだが、いつの間にかトロと呼ばれる少量の脂身が珍重されるようになり、それと共に魚場も近海から遠洋へと拡大し、外国からの買い付けで全漁獲量のほとんどが日本向けという事態になっている。マグロが日本の食卓から消えると言っても、もともとマグロは高級魚で、庶民にとって寿司はハレの日にしか口に出来なかったものである。それが、今では回転寿司でいつでも安く食べられるようになっている。これの何処が伝統的食文化なのだろう。
 食料自給率が極端に低いにもかかわらず、美食に溺れ食材を粗末にし、まだ食べられる食料を簡単に廃棄する、それが今日の日本の食文化の姿ではあるまいか。伝統的食文化を守ると本気で考えるなら、海洋資源は沿岸近海に求め、蓄養に励み国内自給率を高めると言うのが、先ず行うべき本来の姿勢ではないのか。減反だの田畑を潰して道路だ駐車場だと言うなどもってのほかだと思うのだが。

« 今日の太陽 2010/3/14 | トップページ | 今日の太陽 2010/3/20 »

コメント

マグロは昔は下魚でした。冷凍技術がなかった江戸時代は、口にする人はごく一部で、ほとんどは畑の肥料にしていました。
私も、鯨世代ですし、水産学科出身なので、この問題は関心を持っております。
日本の調査捕鯨ですが、元々の目的は、商業捕鯨を再開するためのデータ集めが目的です。ですが、実質、商業捕鯨なんですね。
もし、日本の主張が通り、商業捕鯨が全面再開となっても、経済的な側面は小さいでしょう。鯨が牛、豚、鶏に続いて第4の肉となれば、鯨世代であり、料理を趣味とする私はうれしいですが、若い世代に、牛豚鶏同様に受け入れられるとは思えません。
でななぜ鯨なのかというと「文化」なんですね。「経済」ではありません。そのことを考えると、メリット、デメリットだけを考えるのならば、日本が捕鯨から、完全に手を引いた方がいいかもしれません。外国のいいなりになって、自国の「文化」を捨てたという感情のしこりは残りますが。
マグロに関しては、養殖技術が進歩しています。大きな希望があります。

 マグロが下魚だったというのは、勉強不足でした。冷凍技術が無くても、サバは塩漬けで日本海から京都へ運ばれ、塩サバ、鯖寿司として貴重な食文化を支えてきたのに、マグロは畑の肥やしになっていたとは・・・。
 捕鯨から完全撤退するべきだとは思っていません。沿岸捕鯨は食文化の伝統と共に、伝統的漁法としての文化的価値もあるでしょう。何より鯨肉に郷愁を感じる世代が生きている限りは、継続すべきだと思います。いずれ近い将来にはこの食文化も消える運命でしょうが。
それとは別に、公海上とはいえ他国の近海にまで出かけての遠洋捕鯨は、もうそろそろやめるべきだと思っています。わずかな需要のために、膨大な経費をつぎ込んでまで憎まれ役を続ける必要があるか、と思うのです。

書き込み有難う御座いました。(レスは当該記事のコメント欄に付けさせて貰いました。)

今回の“クロマグロ狂想曲”、自身は比較的冷めた目で見ていました。鯨の場合は「固有の文化への干渉」といった感じが在り、「鯨のあらゆる部位を活用して来た文化が在るのに、それを『残酷』の一言で全面否定してしまうのはどうなの?」という思いが在ったので。しかし今回の場合は、実際にそれが正しいのかどうかは不明なれど、「天然資源の枯渇」というのがテーマな訳で、鯨とは違った視点で考えないといけないなあと感じていました。ですからニュース等の所謂「街の声」で、「日本の文化に口出しするなんてとんでもない!」といった“取り違えた意見”を見聞すると、「そうじゃないのになあ・・・。」という思いがしていましたし。

文化への身勝手過ぎる干渉は嫌だけれど、とは言え「鯨を食する文化」というのがメジャーでは無くなっている今、敢えて摩擦を起こして迄存続への固執をするよりも、譲歩する事でより実の在る何かを得るという「強かな交渉」も必要なのかもしれませんね。クロマグロに関しては養殖技術が格段に上がっているので、資源の枯渇云々が真に問題で在れば、養殖を本格的に考える道も在る事だし。こう書くと、“一方向の意見だけ載せているサイトしか見ず、其処の文章をコピーペーストして騒ぐだけの人達”からは、「売国奴だ!」なんて言われちゃうんでしょうけれど(苦笑)、別に上記の様な考え方は阿っている訳では無く、寧ろ「損して得取れ。」という高等戦術だと思うんですけどね。

鯨にしてもマグロにしても、単純に譲歩すれば次々と譲歩を迫られるし、かと言って聞く耳持たずでは交渉は成立しない。落し所の腹の探り合いが交渉事の難しさであり醍醐味でもあるのでしょう。
日本が外交下手なのは、他国と国境を接していないのと、鎖国が長かったせいなのでしょうか。
ともあれ科学的根拠を示して主張すべきは主張しつつも、贅沢に慣れきった自国の足元を見つめ直すことも必要だと思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/89653/47807503

この記事へのトラックバック一覧です: 伝統的食文化って?:

« 今日の太陽 2010/3/14 | トップページ | 今日の太陽 2010/3/20 »